細胞の生物学
この科目では、すべての生物の基本的な単位である細胞がどのような物質からできているか、どのようにエネルギーを獲得しているか、どのように必要な物質を合成しているかを知り、生きているとはどのようなことかを学ぶ。動物の細胞生物学の基礎
(Introduction to cell biology)といったところになる。
教科書は下記のものを指定する。ただし教科書に沿って授業を進めるわけではないので、この分厚い本をソースブックとして各自が適宜、該当する部分を読んで理解の助けとするようにしてほしい。
教科書:基礎からはじめる生物学・細胞生物学 和田 勝 羊土社 平成18年
参考書:エッセンシャル細胞生物学 Albertsほか 中村桂子ほか監訳 南江堂 平成11年
また、生物学を履修していない学生が自習できるように、「細胞の生物学」ホームページを設けてある。このページにアクセスして、自習をしてほしい。章ごとにpdfファイルとしてダウンロードしてカラーインクジェットプリンターで印刷すれば、副読本となるように工夫されている。
さらに勉強をしたい人は、上記ホームページ内に設けてあるリンクをたどれば、世界中の該当するWebサイトへアクセスして勉強を発展させられるようになっている。英語で書かれたページがほとんどだが、チャレンジしてみてほしい。
本を使って発展的に勉強したい人のために、副読本、参考書もあげておく。
副読本としては、講談社ブルーバックス、岩波新書などに含まれる生物学をあつかった本を読んでほしい。特に関係がありそうな本を掲げておく。
「理科系の作文技術」 木下是雄 中公新書624 昭和56年
「細胞を読む」 山科正平 講談社ブルーバックス
B-623 昭和60年
「超ミクロ世界への挑戦」 田中敬一 岩波新書 赤96 1989年
「DNA学のすすめ」 柳田充弘 講談社ブルーバックス
B-582 昭和59年
「RNA学のすすめ」 柳川弘志 講談社ブルーバックス
B-812 1990年
「遺伝子が語る生命像」 本庶 佑 講談社ブルーバックス
B-644 1986年
「酵素反応のしくみ」 藤本大二郎 講談社ブルーバックス B-1152 1997年
「生物物理の最前線」 日本生物物理学会 講談社ブルーバックス
B-843 1990年
「細胞膜とは何か」 神原武志 講談社ブルーバックス
B-702 昭和62年
「アポトーシスの科学」 山田 武・大山はるみ 講談社ブルーバックスB1006 1994年
「生物科学入門コース」1〜8 岩波書店
「岩波講座・分子生物学」1〜12 岩波書店
さらに詳しく学びたい人には、次の本を薦める。
参考書:細胞の分子生物学 第3版 Albertsほか 中村桂子・松原謙一監訳 教育社 平成7年
この科目は講義形式で行う。講義はおよそ次のような順序で進める。講義に参加することは必須である。あらかじめ予習をして講義に参加すること。
第1回 1.個体から細胞へ
第2回 2.細胞のプロフィール
第3回 3.核−遺伝情報の倉庫
第4回 4.小胞体とリボゾーム−遺伝情報からタンパク質の合成へ
第5回 5.サイトゾールとミトコンドリア−エネルギの生産
第6回 6.細胞骨格
第7回 6−5 細胞運動
第8回 7.細胞膜
第9回 8.細胞分裂と細胞周期
第10回 10.遺伝子の発現と遺伝子工学
第11回 11.細胞の誕生と死
第12回 12.細胞から個体へ
第13回 まとめと質問コーナー
評価は定期試験期間内におこなう試験によっておこなう。講義時間内に小テストを行うことがある。
作 成:TMD WWW-WG 教養部生物学 和田 勝/wada@tmd.ac.jp
2001/4/13