時間割番号: 000289 科目番号: 00010129-B
数学Ⅱ(β)
MathematicsⅡ(β)
 
担当教員
 
開講時期 後期 対象年次 1  
曜日・時間:水曜4限
対象学科・専攻:医学科、歯学科
授業の目的、概要等  
グラフ理論を中心とする離散数学を学習します。

「離散」とは「連続」と対立する概念です。主として有限で離散的な世界の現象を解析する数学を「離散数学」と呼びます。離散数学で扱う最も基本的かつ重要な構造の1つが「グラフ」(中学・高校で習う「関数のグラフ」とは異なる概念)であり、これを研究対象とする分野が「グラフ理論」です。たとえば「すべての地図は4色で色分けできる」という有名な「4色定理」は、グラフ理論の言葉を用いれば「すべての平面的グラフは4-彩色可能」と表現することができます。4色定理の証明は長大ですが、その基本的なアイディアや興味深い一般化は、複雑な数式等を用いずに、誰でも理解することができます。

グラフはまた、データ構造・ネットワーク構造や分子構造等を数学的に抽象化したものと見なすこともできますので、近年大きく発展し、様々な分野で応用されています。しかし本科目では必ずしも「応用」は重視せず、4色定理を始めとする、グラフ理論およびその周辺の興味深いトピックをいくつか取り上げて学習し、それらを通じて、数式を伴わない数学的論理を、正確に理解し考察する能力を身に付けることを大きな目的とします。

さらに、直観的に理解可能な未解決問題が多数知られていることも、この分野の大きな魅力です。そういった「正解が用意されていない問題」に対して主体的にアプローチすることで、受講者の皆さんのリサーチ・マインドが育まれることを期待しています。

数学好きな人はもちろん、「これまで学校で習ってきた数学はあまり好きではない・得意ではない」という人にこそ、お勧めしたい科目です。
授業の到達目標  
4色定理やグラフ理論のいくつかの基本的な定理について、その背景や証明のアイディアを理解し、関連する問題、一般化された問題、未解決問題について考察する。
授業方法  
講義と演習による。
授業内容  
以下のトピック(予定)について順次解説し、関連する問題による演習を行います。
・グラフの基礎概念
・一筆描き問題、ハミルトン問題
・ドミノ敷き詰め問題、結婚定理
・グラフのラベル付け問題
・美術館問題
・4色定理とその一般化、周辺の問題
成績評価の方法  
授業への参加姿勢、演習・レポート・ノート提出によって総合的に評価します。
また履修者が一定数を越えた場合、全員または評価が一定基準に達していない学生を対象に、試験を行う可能性があります。
準備学習等についての具体的な指示  
事前の予備知識等は必要ありませんが、授業は段階的に進めていきますので、各回の復習をしっかり行ってください。
参考書  
参考書1 ISBN 978-4782853559
書名 グラフ理論(増補改訂版)
著者名 惠羅博, 土屋守正 著, 出版社 産業図書 出版年 2010
参考書2 ISBN 4-431-70876-6
書名 グラフ理論
著者名 R.ディーステル 著,根上生也, 太田克弘 訳, 出版社 シュプリンガー・フェアラーク東京 出版年 2000
参考書3 ISBN 978-4254114218
書名 幾何学的グラフ理論
著者名 前原濶, 根上生也 著, 出版社 朝倉書店 出版年 1992
参考書4 ISBN 4-320-02653-5
書名 離散構造
著者名 根上生也 著, 出版社 共立出版 出版年 1993
他科目との関連  
前期の「R・離散構造」と関連する問題を一部扱う予定です。
履修上の注意事項  
授業時間内に行う演習を重視しているため、欠席は評価上の大きなマイナスになります。