時間割番号: 000026 科目番号: 00010047
法学Ⅰ(憲法)
LawⅠ(Constitution)
 
担当教員
飛田 綾子[TOBITA AYAKO]
開講時期 前期 対象年次 1 単位数 2
曜日・時間: 水曜 3限
対象学科:医学部保健衛生学科看護学専攻・歯学部口腔保健学科口腔保健衛生学専攻
科目を履修して得られる能力(コンピテンシー):別表1-2) 社会制度や仕組みについての基本を理解する。1-5)人間の思考の枠組みを知り、自らの思考を振り返る。1-9)市民としての倫理観を養う。

授業の目的、概要等  
日本の防衛政策や芸能人の恋愛ニュースまで、ネット、テレビや新聞には、日々様々なニュースがあふれています。こうしたニュースは、自分には縁遠いものに見えるかもしれません。ですが、防衛政策は日常生活の基盤となるものです。また「芸能情報など下らない、法律で規制すべき」と考える人は多いでしょうが、表現の自由のありかたという広い視点から見れば簡単に結論は出ませんし、自分と無関係とも言えません。もちろん憲法とは大いに関係のある問題です。よって憲法を学ぶことは、自分自身のためになるのです。一方で近年は特に、日本国憲法の改正の必要性が叫ばれています。この問題を考えるには憲法の基本知識や議論の積み重ねを理解することが必要です。本授業では、生存権の保障や外国人の人権、地方自治などのテーマを、著名な裁判例を多く取り上げながら日本国憲法の全体像を示していきます。適宜、各国憲法や日本の戦後史についても言及したいと思います。
授業の到達目標  
(1)日本国憲法の保障する人権の内容や、国会、内閣、裁判所の統治機構についての基本知識を身につける。
(2)表現の自由の規制の是非、成年後見人制度の問題点、日本の平和主義のあり方などのテーマを、憲法の基礎知識を踏まえて考察し、説明できるようになる。
授業方法  
教員が作成したレジュメをもとに、講義形式で行います。授業内容の確認や、授業で得た知識を基に、日々伝えられるニュースへとの応用を考えてもらうアクティブラーニング形式を適宜取り入れます。
授業内容  
第1回 ガイダンス 授業の目的、進め方、参考文献の紹介/憲法の存在意義/人身の自由(刑事裁判について)/国務請求権①(刑事補償請求権など)第2回 国務請求権②(国家賠償請求権)/参政権(選挙の原則、一票の較差)第3回 社会権(生存権・教育を受ける権利、労働基本権)/経済的自由①(職業選択の自由) 第4回 経済的自由②(財産権)/思想・良心の自由(日の丸・君が代の強制問題など)/信教の自由①(学校教育と信教の自由など)第5回 信教の自由②(靖国神社公式参拝問題など)/学問の自由(先端医療技術の法的規制の問題など)第6回 表現の自由①(表現の自由の重要性、報道の自由、名誉毀損的表現への規制の是非など)第7回 表現の自由②(集会・結社の自由など)/包括的権利(プライバシーの権利、自己決定権など)第8回 法の下の平等(夫婦別姓・再婚禁止期間の判例など)/基本的人権のまとめ(外国人の人権、成年後見人制度など)第9回 日本憲法史/天皇制 第10回 平和主義(憲法9条の解釈・平和安全法制の概要など)第11回 統治機構 権力分立/国会(衆参両院の役割分担など)第12回 内閣(内閣総理大臣の権限強化の是非など)第13回 裁判所(裁判員制度・司法の独立など)/違憲審査制度 第14回 地方自治(道州制の是非など)/財政(公金支出の禁止など) 第15回 まとめと理解度の確認
成績評価の方法  
評価 : 試験 0  % ・ レポート 60   % ・ その他(アクティブラーニング形式を取り入れた確認小テスト等)   40%
再評価:  有(再評価方法:レポート)  ・ 無  日本国憲法に関する知識の確実な習得と、著名な判例を題材にし、憲法の存在意義や社会での役割についての自分の考えを文章で伝えられることを重視する。

成績評価の基準  
「東京医科歯科大学全学共通科目履修規則 別表2」による
準備学習等についての具体的な指示  
予習・復習として、レジュメを読み直し、授業内容を確認することは非常に有用です。また、日頃からあらゆるニュースに関心を払うようにして下さい。憲法や裁判に関するニュースだけでなく、政治・社会問題も含めたニュースに敏感になり、そうしたニュースと憲法や法律全般との関係を考える癖を身につけること。
教科書  
特に指定しません。
参考書  
初宿正典・高橋正俊・米沢広一・棟居快行『いちばんやさしい憲法入門(第5版)』有斐閣、2017年。安念潤司・小山剛・青井美帆・宍戸常寿・山本龍彦『憲法を学ぶための基礎知識 論点 日本国憲法(第2版)』東京法令出版、2014年。芦部信喜(高橋和之補訂)『憲法(第6版)』岩波書店、2015年。野中俊彦・江橋崇編著(渋谷秀樹補訂)『憲法判例集(第11版)』有斐閣、2016年。
履修上の注意事項  
①出欠管理システムの記録と教員の出欠調査を併用します。②教員の出欠調査は、確認小テスト等で行います。(小テスト等は適宜行います。実施する時は、出欠管理システムの記録とテストの2つが揃って出席と認めます。)③原則として出席回数が3分の2以上を満たさないと、レポート提出資格を得られません。④授業中の教員の発言は積極的にメモを取ってください。
備考  
キーワード:立憲主義、民主主義、基本的人権、政治制度