時間割番号: 000020 科目番号: 00010023
法学Ⅰ
LawⅠ
 
担当教員
飛田 綾子[TOBITA AYAKO]
開講時期 前期 対象年次 1 単位数 2
曜日・時間: 金曜 2限
対象学科:医学部医学科・医学部保健衛生学科検査技術学専攻・歯学部歯学科・歯学部口腔保健学科口腔保健工学専攻
科目を履修して得られる能力(コンピテンシー):別表1-2) 社会制度や仕組みについての基本を理解する。1-5)人間の思考の枠組みを知り、自らの思考を振り返る。1-9)市民としての倫理観を養う。
授業の目的、概要等  
社会に生きる限り、人は法と無関係ではいられません。法によって自分の自由が制限されたり、反対に自由が守られたりと様々です。法的な争い事は裁判所で法を適用して結論が出されますが、時に理不尽に思われるような結論もあります。例えば自分のプライバシーを暴くような報道であっても、それを報じる雑誌の差し止めはなかなか認められません。また、一票の較差の問題でも「法の下の平等に反している」と結論が下されながらも、実際に選挙がやり直されたことは未だありません。確かにこうした事例は、自分には縁遠く思えるかもしれませんが、憲法はあらゆる自由や権利が法的問題となる時に、元締めのような役割を担っています。よって憲法は自分と無関係だとは言えません。この授業では「法とは何か」という話から始め、日本国憲法の保障する人権の具体的内容や海外との相違点などトピックを、具体例を挙げながら説明します。「法学Ⅰ」のみの受講も歓迎しますが、できれば後期に開講される「法学Ⅱ」(国会等の統治機構や平和主義についての講義)も併せて履修すると理解が深まると思います。
授業の到達目標  
(1)日本国憲法の基本的原則を理解し、人権に関する基本知識を身に着ける。
(2)比較法的観点を持ちつつ、望ましい人権保障のあり方について自分の考えを持ち、説明できるようになる。
授業方法  
教員が作成したレジュメをもとに、講義形式で行います。授業内容の確認や、授業で得た知識を基に日々伝えられるニュースへの応用を考えてもらうアクティブラーニング形式を適宜取り入れます。
授業内容  
第1回 ガイダンス 授業の目的・進め方 参考文献等の紹介/ 第2回 法とは何か/法と道徳の違い/権利と義務/人身の自由①(刑事手続きで保障される権利) 第3回 国務請求権(刑事補償請求権、請願権) 第4回 国務請求権(国家賠償請求権)/参政権①(選挙権の原則) 第5回 参政権②(一票の較差)/経済的自由権①(職業選択の自由) 第6回 経済的自由②(財産権の保障)/社会権①(生存権) 第7回 社会権②(教育を受ける権利、労働権) 第8回 思想・良心の自由(日の丸・君が代強制問題など)/信教の自由①(学校教育と信教の自由) 第9回 信教の自由②(靖国神社公式参拝問題など)/ 学問の自由(科学技術の発展と生命倫理の関係)  第10回 表現の自由(報道の自由、名誉毀損・性表現の規制の是非など) 第11回 集会・結社の自由/包括的権利(プライバシーの権利、自己決定権など) 第12回 法の下の平等(再婚禁止期間・夫婦別姓問題など) 第13回 基本的人権のまとめ①(外国人の人権など) 第14回 基本的人権のまとめ②(公共の福祉の解釈の変遷、私人間効力など) 第15回 まとめ(個人の尊重とは何か)と理解度の確認 
成績評価の方法  
評価 : 試験 0  % ・ レポート   65% ・ その他(アクティブラーニング形式を取り入れた確認小テスト等) 35  %
再評価:  有(再評価方法:レポート)  ・ 無  
日本国憲法の保障する人権に関する知識の確実な習得と、著名な判例を糸口に、人権が保障されることの意義や大原則を考察し、文章で伝えられることを重視する。
成績評価の基準  
「東京医科歯科大学全学共通科目履修規則 別表2」による
準備学習等についての具体的な指示  
予習・復習として、レジュメを読み直し、授業内容を確認することは非常に有用です。また、日頃から様々なニュースに関心を払うようにしてください。一票の較差から、TV番組の演出への批判など、政治・社会問題も含めたあらゆるニュースに敏感になり、そうしたニュースと憲法や法律全般との関係を考える癖を身につけてください。
教科書  
特に指定しません。
参考書  
初宿正典・高橋正俊・米沢広一・棟居快行『いちばんやさしい憲法入門(第5版)』有斐閣、2017年。安念潤司・小山剛・青井美帆・宍戸常寿・山本龍彦『憲法を学ぶための基礎知識 論点 日本国憲法(第2版)』東京法令出版、2014年。棟居快行・松井茂記・赤坂正浩・笹田栄司・常本照樹・市川正人編『基本的人権の事件簿(第5版)』有斐閣、2015年。芦部信喜(高橋和之補訂)『憲法(第6版)』岩波書店、2015年。渋谷秀樹・赤坂正浩『憲法1人権(第6版)』有斐閣、2016年。野中俊彦・江橋崇編著(渋谷秀樹補訂)『憲法判例集(第11版)』有斐閣、2016年。
履修上の注意事項  
①出欠管理システムの記録と教員の出欠調査を併用します。②教員の出欠調査は、確認小テスト等で行います。(小テスト等は適宜行います。実施する時は、出欠管理システムの記録とテストの2つが揃って出席と認めます。)③原則として出席回数が3分の2以上を満たさないと、レポート提出資格を得られません。④授業中の教員の発言は積極的にメモを取ってください。
備考  
キーワード:立憲主義、民主主義、基本的人権、個人の尊重